ペプチド・タンパク質を自在に化学修飾することができれば、医薬化学、バイオマテリアル、構造生物学、ケミカルバイオロジーの進展に大きく貢献できる。ケミカルライゲーションに代表される収束的な合成法は、信頼性の高い方法論として確立しているが、現在でも、糖タンパク質、膜タンパク質、ヒストンタンパク質など、挑戦的な基質も存在する。もう一つには、生体共役型の反応(bioconjugation)が挙げられるが、特に天然型アミノ酸残基を標的とするペプチド・タンパク質の生体共役反応は、生体条件適合性(中性 pH、室温程度、水系反応等)をもって、化学選択性・官能基選択性を実現する必要があり、反応開発難度が極めて高い。今回は、ケミカルライゲーション技術のケミカルバイオロジーへの展開で世界的に著名なプリンストン大学の Tom W. Muir 教授に最近のトピックスを提供いただく。また、ケミカルライゲーションおよび生体共役反応を基盤に、ペプチドに関連するケミカルバイオロジー、医薬化学研究を進めている若手の先生方にも講演いただき、ペプチドの更なる可能性・新たな方向性を考える契機となることを期待し、標記フォーラムを開催したい。
日時 | 2017年1月18日 13:00〜18:00 |
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場所 |
東京大学 薬学系総合研究棟 10階会議室
〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 |
世話人 | 相馬洋平(東京大)、後藤佑樹(東京大) |
主催 | 日本ペプチド学会、東京大学大学院薬学系研究科・薬学部 |
共催 | 日本薬学会、日本化学会 |
発表言語 | 英語 |
参加費 | 無料 |
参加登録 | 参加をご希望の方は2017年1月12日(木)までに、事務局宛にメールでご登録ください(当日参加可)。 |
内容 |
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問い合わせ先 |
東京大学大学院薬学系研究科有機合成化学教室 相馬 洋平 E-mail: ysohma@mol.f.u-tokyo.ac.jp TEL: 03-5841-4832 |
プログラム
- ja
- 1. 挨拶 2. アミロイド構造を区別して酸素化する光触媒の開発 相馬 洋平(東大院薬) 3. O-GalNAc修飾をもつO-結合型糖タンパク質の化学合成 岡本 亮(阪大院理) 4. 有機ラジカルを用いた化学選択的タンパク質変換法の開発 生長 幸之助(東大院薬) 5. 試験管内人工生合成系を用いた擬天然物ペプチドの創製 後藤 佑樹(東大院理) 6. 局在性リガンドによる細胞シグナル制御 築地 真也(名古屋工業大) 7. Discovery and Application of Ultrafast Inteins Tom W. Muir(プリンストン大)